
指揮は2曲ともアーノンクール氏、合唱はテルツ少年合唱団です。
ここでソプラノ・アリア『備えたまえ、イエスよ、今もなお汝の道すじを』を歌うアラン・ベルギウスさんの声の美しいこと! 口からというより体全体で発するような通りの良い声で、響き具合も良い感じです。ついこのアリアだけ取り出して聴いてしまいます。

バラ売りもされていますけれど、それで全部揃えるのは大変そうです。いろいろなレーベルが出していて探しにくいですし、全部が全部潤沢に流通しているわけでもありませんから。でもこの140&147の盤は有名曲なこともあって、常にどこかから発売されています。そこで気軽にお薦めです。
去年43000円で売られていたこの60枚組のボックスですが、先週見たのには70000円の値札がついていました。石油が値上がりしているからでしょうか。(たぶん無関係)
あ、でもネットなら35000円ですって!
35000円か......
(床下の貯金箱を引っ張り出しながら)
バッハ音楽の金字塔とも云われる『マタイ受難曲』。3時間に及ぶ長さのためになかなか落ち着いて聴くことができません。聴かないのなら持っていてもしょうがないと、CD屋さんでも横目で見るだけで滅多に買わないのですが、このところ『ヨハネ受難曲』が増えてきたので、バランスが悪い気がして(?)1枚購入しました。
選んだのは2年近く横目で見続けたこのCDです。
名演の呼び声高い1989年の録音で、指揮はレオンハルト。演奏はシギスヴァルト・クイケン率いるラ・プティット・バンド。合唱とソプラノ・ソロはテルツ少年合唱団。アルトにカウンターテナーのルネ・ヤーコプス。その他の皆様です。(敬称略)
初演当時を再現した男声のみの編成で、鋭さの感じられる明瞭な歌唱です。福音史家だけが他の部分と比べて少し柔らか過ぎるかなという印象を受けました。テルツのソリスト2人(クリスティアン・フリークナー、マクシミリアン・キーナー)はすっきりした通りの良い声で気に入りました。アルトもカウンターテナーではなくボーイ・アルトだともっと良かったのにです。
私にとってのマタイ最大の難所は、聴くだけでは何を云っているのかさっぱり解らないことです。今やラテン語でさえなんとなく聞き取るというのに、ドイツ語はまるで駄目です。知っているドイツ語は4つ。「ぐーてんたーく」「だんけしぇーん」「いっひりーべでぃっひ」「まいねりーべ」、これが全てです。世渡りするには少々心許ないです。
意味を理解しながら聴こうとすると歌詞と首っ引きになります。そんなことはやっていられません。ドイツ語ができたらきっと音楽をもっと楽しめるのでしょうねぇ。
いつの日かフランス語をマスターした暁には、ドイツ語を少しばかり齧ってみたいと思うのです。
(そんな日は来やしない! と升酒を呷りながら)
アーノンクール、レオンハルト両氏が成し遂げた、バッハのカンタータ全曲録音。
このところどこのCD屋さんへ行っても、これの全集がど〜んと鎮座ましましているのが目につき、心奪われています。対訳付きの国内盤が限定発売されたこともありましたけれど、今お店に並んでいるのは輸入盤です。60枚組で4万円強。安くはありませんがお買い得です。
なぜ欲しいのかと申しますと、この録音は少年合唱団を採用しているからです。テルツ、ハノーファー、そしてウィーン(2007年の来日公演には日本人の子が入っていますね。でもどうして彼らが「涙そうそう」を歌わなければならないの!?)というハイレベルな組み合わせです。
頑張れば買えないことはないものの、60枚ものCDをはたして全部聴くのかなと考えるとちょっと躊躇します。

全巻は無理でもバラ売りのものをいくつか持っていて、今の時期ならこれを聴きます。『Christmas Cantatas』と題し、クリスマス・シーズンの曲を集めた盤です。
アーノンクールさんが担当された方は合唱がテルツでソリストがウィーンという組み合わせで、このソロを歌うPeter Jelositsさんが良い声なのです。ウィーンとテルツでは歌い方が結構違うのですけれど、違和感はまるでありません。12月の25〜27に歌う63、40、64番を含む9曲が収録されています。
聴いていると、やっぱり全曲欲しいなと物欲がむくむくと......。
いけませんいけません、そんな大きな買い物をしている余裕はありません。
さて、バッハのカンタータについては、バッハの教会カンタータを聞くというサイトで学ばせていただいています。何が書いてあるのかよく解らない輸入盤を買っても安心、という心強い味方です。
このところどこのCD屋さんへ行っても、これの全集がど〜んと鎮座ましましているのが目につき、心奪われています。対訳付きの国内盤が限定発売されたこともありましたけれど、今お店に並んでいるのは輸入盤です。60枚組で4万円強。安くはありませんがお買い得です。
なぜ欲しいのかと申しますと、この録音は少年合唱団を採用しているからです。テルツ、ハノーファー、そしてウィーン(2007年の来日公演には日本人の子が入っていますね。でもどうして彼らが「涙そうそう」を歌わなければならないの!?)というハイレベルな組み合わせです。
頑張れば買えないことはないものの、60枚ものCDをはたして全部聴くのかなと考えるとちょっと躊躇します。

全巻は無理でもバラ売りのものをいくつか持っていて、今の時期ならこれを聴きます。『Christmas Cantatas』と題し、クリスマス・シーズンの曲を集めた盤です。
アーノンクールさんが担当された方は合唱がテルツでソリストがウィーンという組み合わせで、このソロを歌うPeter Jelositsさんが良い声なのです。ウィーンとテルツでは歌い方が結構違うのですけれど、違和感はまるでありません。12月の25〜27に歌う63、40、64番を含む9曲が収録されています。
聴いていると、やっぱり全曲欲しいなと物欲がむくむくと......。
いけませんいけません、そんな大きな買い物をしている余裕はありません。
さて、バッハのカンタータについては、バッハの教会カンタータを聞くというサイトで学ばせていただいています。何が書いてあるのかよく解らない輸入盤を買っても安心、という心強い味方です。
テルツ少年合唱団によるクリスマス・オラトリオです。去年まではこちらを聴いていました。もちろん今年も聴きます。
テルツも昨日のレーゲンスブルクもドイツの合唱団ですが、同じ曲で聴き比べるとずいぶんと印象が違うのに驚かされます。
直線と曲線の違いと申しましょうか、テルツの張りのある元気な歌声はすっきりした清流のようで、レーゲンスブルクは尖ったところのないまろやかなミルクのようです。つまりストレートティーとミルクティーの喉越しの違いを想像していただけると……って説明すればするほどおかしくなります(消沈)。
とにかくこちらも名盤なのです。
この曲は一気に聴こうとすると3時間を超える大作です。全曲盤だとたいてい3枚組になっています。けれど本来は6部に分かれていて、12月25・26・27日と1月1日・2〜5日の内の日曜日、そして1月6日に演奏されるように作曲されています。そこで私は1週間に分けて聴くことにしています。さすがに日にち厳守とはいきませんが。
テルツのクリスマス・オラトリオにはDVDもありますよ。CDとは別の演奏で、コンツェントゥス・ムジクス・ウィーンとの共演です。ということは、指揮はもちろんアーノンクールさんです。いつものギョロ目の強面での熱演ですが、少年たちは動じません。練習のときは泣く子がいたのではないかしらなどと余計な心配をしてしまうのでした。
この演奏には変わったエピソードがあると聞きました。
バロック・チェロの奏者が最初の3曲を終えた後、次の出番を待つ間に何を思ったか髭を剃り落としてしまい、残りの3曲は付け髭をする羽目になったのだとか。どうしておとなしく待っていなかったのでしょうね。きっと周りが焦ったのでしょう。
「駄目だよ、撮影しているのに! 合成かと思われちゃうじゃない!? 誰か髭買ってきて!」
な〜んてね。
昨日テルツ少年合唱団のことを書いていたら、こんな本があったのを思い出しました。『バイエルンの天使』 というコミックで、著者は日本でもっともテルツを語る人・たらさわみちさんです。テルツ創世記からの物語なのですが、たとえば「ソリストの座を巡る熾烈な闘い」とか「薄幸の少年のサクセスストーリー」とか「ステージ・ママたちの火花」なんていうドロドロしたドラマはこれっぽっちもなく、少年たちがただひたすら健やかに歌い成長してゆく姿が描かれた、ちょっと呆気にとられる(笑)お話です。
たらさわさんはテルツ初期の頃からシュミット=ガーデン氏やメンバーと交流されているそうで、現在もテルツをはじめボーイソプラノの CD によく文章を寄せておられます。
古い作品で「当時の少女漫画の絵」をしているのでそこが私には読みにくかったのですが、ウィーン少年合唱団以外の合唱団が大きく取り上げられることは滅多にありませんから、取材に基づいて描かれたこの作品はテルツを知る上でとても興味深いものでした。
でも少年合唱団に興味の無い人にはちっとも面白くないだろうなとは思います。ウィーンが少女雑誌の表紙を飾った時代だからこそ、世に出たのかもしれません。今だったら難しいでしょう。どなたか描いてくださるといいのに、と思います。『隠の王』の鎌谷悠希さんがボーイソプラノ好きだそうですからどこかにちょこっと....売れないでしょうねぇ(ため息)。
最後に。
たらさわさんのサイトにあるテルツ 50 周年のページは必見です。心あたたまります。
シュッツの『クライネ・ガイストリッヒェ・コンツェルト』。これまでドレスデン聖十字架合唱団を愛聴してきましたが、初めて違う盤を聴くことになりました。テルツ少年合唱団です。凛と引き締まったドレスデンに対し、元気いっぱいなテルツの声にはたしてシュッツは合うのかしら、とひやひやしながら再生開始です。
おお、なんと立派な歌声でしょう!
いつものはじける元気が、この盤では堂々とした歌いっぷりとなって響いてきます。
ドレスデンのように細部に至るまで完璧に統率されたハーモニーとは違いますが、たのもしく漲る力が感じられる好演です。
録音は '89〜'93 年と新しくもなく古くもなくといったところです。当時は別々に発売されていた3枚が、セットになった再発商品だそうです。3枚も入っているのに 2000 円でおつりが来るのですから、クラシックの安さはありがたくも不思議です。
この「クライネ・ガイストリッヒェ・コンツェルト」、歌詞がドイツ語のため大好きなのに曲の内容がちっとも解りませんでした。いつか対訳つきの国内盤を買わないと、と思っていたのですが(手持ちの輸入盤には英訳すらついていなくて....)、このテルツ盤には歌詞の出典が載っていました。詩編が多くて他にはルカやヨハネやティモテなどなど。これを手がかりに自分で調べようかと思います。思うだけでやらなさそうな気も....。
独Amazonで試聴が出来ます。
シュッツの曲はとてもかっこいいです。
サー・コリン・デイヴィス指揮モーツァルトのレクイエム、歌はテルツ少年合唱団です(オフィシャルサイトはドイツ語版しかないのでおすすめはこちら。ソリストたちのそれぞれの歌声が聴けます。ただし広告がかなり邪魔)。ドキドキのお買い物でした。
テルツのモツレクはすでに1枚持っておりまして、これが聴いていてとても辛いCDでした。演奏ではなく録音が悪いのかなとは思うのですが、もし初めて聴くモツレクがこれだったら嫌いな曲になっていたかもしれない、というほどだったのです(DHMのバイアー版です。お気をつけ下さい)。
またダメだったらどうしようと不安を抱えて聴いてみますと....良いではありませんか!
さすがサー・コリン・デイヴィスの力量でしょうか、比較的遅めでありながらソリストと合唱のバランスも良く、集中して聴くことができました。これならおすすめできます。ランドン版....かな?
テルツ少年合唱団はドイツの(聖歌隊ではなく)民間の少年合唱団です。
歴史は比較的浅く、創立者のゲルハルト・シュミット・ガーデン氏が現在も指揮・指導を担っておられます。
テルツは世界最高峰だという声もあるほどのレベルの高さを誇ります。最高かどうかはわかりませんが、私の印象ではたいへんに元気な歌声をしています。
特にアルトは曲の枠からはみ出さんばかりの勢いで、時に苦笑を誘うことも。
ですから荘厳な宗教曲よりもおおらかな歌曲の方が似合うのでは、と思っていました。
このモツレクが良かったのは嬉しい意外性です。
テルツの大きな特徴は「練習時間の短さ」でしょう。
一般に聖歌隊は付属の学校に通い、多くは寮で共同生活を送り、日々の練習に加えミサでの歌唱にコンサートと忙しく活動します。そうした音楽漬けの生活が、鍛え上げられた美しい歌声を生み出すのでしょう。
一方テルツの少年たちは、地元の学校に通い、週に何回か集まっては練習します。時間だけを見ればずいぶんと少ないでしょう。けれど評価は高く、合唱団としての活動の他にもオペラに抜擢されたりもしています。
これを「僅かな練習時間でハイレベルな演奏をする彼らは、他よりも優れている」と云うつもりはありません。
同じような形で活動する合唱団(日本では多くがこのタイプです)にとって、「なかなか時間を取ることができなくても、上質の演奏をすることは決して不可能ではない」という好例になるのではないかと思うのです。
聖歌隊の歌声ばかりではなくその有様までを含めて好む方もいらっしゃいますが、いろいろな要素が重なってそれぞれの歌を生むのです。
だから聴くのが楽しいのです。
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