Wed.
01.31.2007
めでたし、再建
普段はテレビを見る習慣がまったく無く、年に3回ほどしか見ません。
そのためちょっと興味のある番組を見つけても、なかなかその時間にテレビの前に座ることができません。見ようという気になるのはコンサートやオペラなどのクラシック、お能、文楽、美術や歴史に関する番組がほとんどで、見るのを急ぐ種類のものではないので、とりあえず録画します。
録画してしまうと「これでいつでも見られますよ」と安心していつしか忘却の彼方へ......。
そしてうんと時間が経ってから、自分で録ったものを“発見”することが少なくありません。
今回見つけたのは、フラウエン教会再建記念コンサートです。
フラウエン教会はドレスデンにあり、第2次世界大戦中に爆撃を受けて破壊されてしまっていました。世界中からの募金をもとに1993年に始まった再建工事は10年以上に及び、2005年に完成しました。
そして11月、再建を記念してコンサートが開催されたのです。
曲はベートーヴェンの荘厳ミサ。演奏・合唱はドレスデン国立歌劇場の皆さんで、来年から音楽総監督に就任するファビオ・ルイジ氏が指揮しました。
いやぁ、良い演奏でしたよ。
特別なコンサートだと思って見たからかもしれませんが、真新しいぴかぴかの教会に響く音色、歌声はとても感動的でした。ルイジさんは私の大好きな指揮者で、振る姿の颯爽としたところにいつも心が浮き立ちます。時にはそれが空回り気味になることもありますが、このコンサートでは素晴らしい音楽を引き出す熱演でした。
このコンサートの模様はDVDになっていて、前から見てみたいと思っていました。意外な形で見ることができて「やったぁ」な気分です。
でもいったいいつ録ったのでしょう。コンサートが一昨年ですから、もしかすると相当長く寝かせてあったのかもしれません。
き、記憶力が......!
そのためちょっと興味のある番組を見つけても、なかなかその時間にテレビの前に座ることができません。見ようという気になるのはコンサートやオペラなどのクラシック、お能、文楽、美術や歴史に関する番組がほとんどで、見るのを急ぐ種類のものではないので、とりあえず録画します。
録画してしまうと「これでいつでも見られますよ」と安心していつしか忘却の彼方へ......。
そしてうんと時間が経ってから、自分で録ったものを“発見”することが少なくありません。
今回見つけたのは、フラウエン教会再建記念コンサートです。フラウエン教会はドレスデンにあり、第2次世界大戦中に爆撃を受けて破壊されてしまっていました。世界中からの募金をもとに1993年に始まった再建工事は10年以上に及び、2005年に完成しました。
そして11月、再建を記念してコンサートが開催されたのです。
曲はベートーヴェンの荘厳ミサ。演奏・合唱はドレスデン国立歌劇場の皆さんで、来年から音楽総監督に就任するファビオ・ルイジ氏が指揮しました。
いやぁ、良い演奏でしたよ。
特別なコンサートだと思って見たからかもしれませんが、真新しいぴかぴかの教会に響く音色、歌声はとても感動的でした。ルイジさんは私の大好きな指揮者で、振る姿の颯爽としたところにいつも心が浮き立ちます。時にはそれが空回り気味になることもありますが、このコンサートでは素晴らしい音楽を引き出す熱演でした。
このコンサートの模様はDVDになっていて、前から見てみたいと思っていました。意外な形で見ることができて「やったぁ」な気分です。
でもいったいいつ録ったのでしょう。コンサートが一昨年ですから、もしかすると相当長く寝かせてあったのかもしれません。
き、記憶力が......!
Tue.
01.30.2007
詩人の家
ヒアシンスハウスという建物のことを最近いくつかの雑誌で目にしました。
これは昭和の初めに活躍しわずか24歳でその生涯を終えた詩人、立原道造が生前に構想していたものです。私は詩人としてしか知らなかったので驚きましたが、彼は帝大で建築を専攻した建築家でもあったのです。
ヒアシンスハウスは立原が亡くなる少し前に、週末用の家として設計しました。建てる場所も別所沼岬と決め、友人たちに住所を刷った名刺を配っていたそうです。
ところが立原が夭折したために建立は実現しませんでした。
それから66年後、彼の意志を継いだ芸術家たちが中心となり市民や行政の応援もあって、ヒアシンスハウスはついに現実のものとなりました。2004年のことでした。
立原と共に学んだ人たちによると、彼が描くパースはただ正確であるだけではなく建物をとても素敵に見せるもので、「こんな風に描けたらなぁ」と思わせるものだったそうです。詩才だけではなくこちらの方面でも秀でていたのですね。残念ながら若くして亡くなったので、立原の設計により建てられた建築物はありません。ですからこのヒアシンスハウスが建築家・立原の唯一の作品になります。
どうぞ写真をご覧ください。
(写真にカーソルを乗せるともっとたくさんの写真が見られるリンクが現れます)
なんともかわいらしい小屋(家ではなく親しみを込めて小屋と呼びたいです)ではありませんか。室内もあたたかな感じです。なによりヒアシンスハウスという名前が素敵です。
中に入って見学することもできるそうですから、いつか訪れることができればなぁと思います。みんなで末永く大事にしていきたいですね。
これは昭和の初めに活躍しわずか24歳でその生涯を終えた詩人、立原道造が生前に構想していたものです。私は詩人としてしか知らなかったので驚きましたが、彼は帝大で建築を専攻した建築家でもあったのです。
ヒアシンスハウスは立原が亡くなる少し前に、週末用の家として設計しました。建てる場所も別所沼岬と決め、友人たちに住所を刷った名刺を配っていたそうです。
ところが立原が夭折したために建立は実現しませんでした。
それから66年後、彼の意志を継いだ芸術家たちが中心となり市民や行政の応援もあって、ヒアシンスハウスはついに現実のものとなりました。2004年のことでした。
立原と共に学んだ人たちによると、彼が描くパースはただ正確であるだけではなく建物をとても素敵に見せるもので、「こんな風に描けたらなぁ」と思わせるものだったそうです。詩才だけではなくこちらの方面でも秀でていたのですね。残念ながら若くして亡くなったので、立原の設計により建てられた建築物はありません。ですからこのヒアシンスハウスが建築家・立原の唯一の作品になります。
どうぞ写真をご覧ください。
(写真にカーソルを乗せるともっとたくさんの写真が見られるリンクが現れます)
なんともかわいらしい小屋(家ではなく親しみを込めて小屋と呼びたいです)ではありませんか。室内もあたたかな感じです。なによりヒアシンスハウスという名前が素敵です。
中に入って見学することもできるそうですから、いつか訪れることができればなぁと思います。みんなで末永く大事にしていきたいですね。
Sun.
01.28.2007
初心に帰り過ぎ
セブンイレブンの豆乳クッキーはおいしいな。
ひとりで全部食べちゃいますよ。
さて、お正月明けの風邪が長引いたせいで、フランス語学習の予定はずるずると遅れています。
未だに初級文法の本を復習していて少々焦り気味です。
困ったことに、既に理解している部分を読み飛ばすことができません。何か忘れてないかなと気になって、全部に目を通しています。おかげで予想以上に時間がかかっているのです。
そして実際に忘れていたり理解していないことも少なくなく、そういう点を見つける度に、こんな基礎的なことも解っていなかったなんてどうしようと狼狽えてしまうのです。
取り組んだ参考書を丸々暗記していない以上こういう事態はあって当然なのですが、基礎固めができていないという思いばかりが強くなり、なかなか先へ進めません。
もう一歩上のレベルの本に取りかかっても良いでしょうか。フランス語の神様にお尋ねしたい気分です。
それにしても、勉強しながら「ドラえもんの暗記パンがあればなぁ」と真剣に考えてしまうのは、大人としてどうなのでしょうねぇ。
......おいしいな、豆乳クッキー。
ひとりで全部食べちゃいますよ。
さて、お正月明けの風邪が長引いたせいで、フランス語学習の予定はずるずると遅れています。
未だに初級文法の本を復習していて少々焦り気味です。
困ったことに、既に理解している部分を読み飛ばすことができません。何か忘れてないかなと気になって、全部に目を通しています。おかげで予想以上に時間がかかっているのです。
そして実際に忘れていたり理解していないことも少なくなく、そういう点を見つける度に、こんな基礎的なことも解っていなかったなんてどうしようと狼狽えてしまうのです。
取り組んだ参考書を丸々暗記していない以上こういう事態はあって当然なのですが、基礎固めができていないという思いばかりが強くなり、なかなか先へ進めません。
もう一歩上のレベルの本に取りかかっても良いでしょうか。フランス語の神様にお尋ねしたい気分です。
それにしても、勉強しながら「ドラえもんの暗記パンがあればなぁ」と真剣に考えてしまうのは、大人としてどうなのでしょうねぇ。
......おいしいな、豆乳クッキー。
Sat.
01.27.2007
運試し
ラジオ講座のテキストと『ふらんす』には、毎号クイズのページがあります。
NHKは動植物の単語にまつわる問題で、『ふらんす』はクロスワードです。
どちらも葉書で応募すると、正解者の中から抽選で図書カードが当たります。
これ、出したら当たるかなといつも気になります。
毎月クイズは解いていて、出してみようかなと迷っているうちに忘れてしまって次の号が出て、あぁまた出し忘れちゃったよの繰り返しです。
応募数が好評されないので当選率が判りません。NHKの方が倍率は高そうです。
難易度が高いのは『ふらんす』です。
NHKは辞書があればすぐにできますけれど(辞書がなければできないのがちょっと情けないです)、『ふらんす』のクロスワードは辞書だけでは太刀打ちできません。毎号テーマに基づいて出題されるので、手持ちの本やインターネットを使って調べます。
今月のテーマはパンでした。写真を見てパンの名前を答えるのです。
しばし考えて、うってつけの資料を持っていることを思い出しました。
時々食べるFAUCHONのパン屋さんで、ずっと前にパン・カタログをいただきました。FAUCHONで売られているいろんなパンが写真付きで全部載っていて、名前がフランス語でも併記されていたため、パンの名前を覚えようと思って取っておいたのです。
その時ちゃんと覚えていれば今頃これを引っ張り出してくる必要はなかったのですが、それはさておき、このパンフレットのおかげでクロスワードはたちどころに完成したのでした。
さあ今度こそ応募してみましょうか。
こういうプレゼントに当選した経験はそんなにありません。世間には車やテレビや海外旅行などなんでも当ててしまう方もいらっしゃると聞きます。どんなコツがあるのでしょう。
そういえば小学生の頃、応募葉書の宛名に「御中」の代わりに「want you」と書くと当たるんだよ、と教えてもらったことがあります。
ほんとかな。
NHKは動植物の単語にまつわる問題で、『ふらんす』はクロスワードです。
どちらも葉書で応募すると、正解者の中から抽選で図書カードが当たります。
これ、出したら当たるかなといつも気になります。
毎月クイズは解いていて、出してみようかなと迷っているうちに忘れてしまって次の号が出て、あぁまた出し忘れちゃったよの繰り返しです。
応募数が好評されないので当選率が判りません。NHKの方が倍率は高そうです。
難易度が高いのは『ふらんす』です。
NHKは辞書があればすぐにできますけれど(辞書がなければできないのがちょっと情けないです)、『ふらんす』のクロスワードは辞書だけでは太刀打ちできません。毎号テーマに基づいて出題されるので、手持ちの本やインターネットを使って調べます。
今月のテーマはパンでした。写真を見てパンの名前を答えるのです。
しばし考えて、うってつけの資料を持っていることを思い出しました。
時々食べるFAUCHONのパン屋さんで、ずっと前にパン・カタログをいただきました。FAUCHONで売られているいろんなパンが写真付きで全部載っていて、名前がフランス語でも併記されていたため、パンの名前を覚えようと思って取っておいたのです。
その時ちゃんと覚えていれば今頃これを引っ張り出してくる必要はなかったのですが、それはさておき、このパンフレットのおかげでクロスワードはたちどころに完成したのでした。
さあ今度こそ応募してみましょうか。
こういうプレゼントに当選した経験はそんなにありません。世間には車やテレビや海外旅行などなんでも当ててしまう方もいらっしゃると聞きます。どんなコツがあるのでしょう。
そういえば小学生の頃、応募葉書の宛名に「御中」の代わりに「want you」と書くと当たるんだよ、と教えてもらったことがあります。
ほんとかな。
Fri.
01.26.2007
開発室長になれるかな
日々お世話になっている電子辞書は、CASIOのEX-Word XD-LP7200というちょっと前の機種です。
フランス語対応の製品はCASIOとSEIKOしか出していないので、選択肢はそんなにありません。
選ぶ時の決め手はたぶん採用されている仏和辞典だと思います。CASIOはクラウンで、SEIKOはプチ・ロワイヤルです。私は紙の辞書でずっとロワイヤルを愛用してきましたから、せっかく買うのに「プチ」では物足りないと思ってCASIOにしました。でもその点を除けば、なんとなくですけれど、SEIKOの方が良い気がするのです。なんとなくですよ。
当時は最高級だった機種で、音声機能も付いています。
とは云えフランス語の発音に特例はそう多くないので、あまり勉強には活用していません。収録されている旅行会話集を覗いては、「バス付きの部屋はありますか」「朝食は付きますか」などと喋ってもらっています。
そうやって地味に遊んでいる間に電子辞書は発展し、最近の機種は英仏/仏英も入った豪華版です。英仏入りの広告を初めて見た時はおぉっ! と注目しましたが、考えてみれば私はフランス語以上に英語ができません。たま〜に「この英語の言い回しをそのままフランス語に置き換えればいいのかな」と考えることもありますが、買い替えるほどには活用できないと判断しました。
もうひと頑張りしていただいて、仏仏辞典が入ったら新調しようと思います。
やっぱりラルースが良いですよ。図版入りだといいな。それなら液晶はカラーにしてほしいですね。せっかく音も出せるのですから楽器の音や鳥の声も聞けるようにしましょう。
それから今はマイペディアが入っている百科事典部門はブリタニカにしたいです。国語辞典はこれまで通り広辞苑が良くて、そうそう、仏和はロワイヤルに替えなくちゃ。
それからそれから、ワインガイドやパソコン用語辞典は要りませんから、替わりに歴史辞典と騎士道辞典、美術史や音楽史の辞典も入れましょう。
おお、我ながら好企画。
こういう電子辞書ができたらすぐに予約します。
フランス語対応の製品はCASIOとSEIKOしか出していないので、選択肢はそんなにありません。
選ぶ時の決め手はたぶん採用されている仏和辞典だと思います。CASIOはクラウンで、SEIKOはプチ・ロワイヤルです。私は紙の辞書でずっとロワイヤルを愛用してきましたから、せっかく買うのに「プチ」では物足りないと思ってCASIOにしました。でもその点を除けば、なんとなくですけれど、SEIKOの方が良い気がするのです。なんとなくですよ。
当時は最高級だった機種で、音声機能も付いています。
とは云えフランス語の発音に特例はそう多くないので、あまり勉強には活用していません。収録されている旅行会話集を覗いては、「バス付きの部屋はありますか」「朝食は付きますか」などと喋ってもらっています。
そうやって地味に遊んでいる間に電子辞書は発展し、最近の機種は英仏/仏英も入った豪華版です。英仏入りの広告を初めて見た時はおぉっ! と注目しましたが、考えてみれば私はフランス語以上に英語ができません。たま〜に「この英語の言い回しをそのままフランス語に置き換えればいいのかな」と考えることもありますが、買い替えるほどには活用できないと判断しました。
もうひと頑張りしていただいて、仏仏辞典が入ったら新調しようと思います。
やっぱりラルースが良いですよ。図版入りだといいな。それなら液晶はカラーにしてほしいですね。せっかく音も出せるのですから楽器の音や鳥の声も聞けるようにしましょう。
それから今はマイペディアが入っている百科事典部門はブリタニカにしたいです。国語辞典はこれまで通り広辞苑が良くて、そうそう、仏和はロワイヤルに替えなくちゃ。
それからそれから、ワインガイドやパソコン用語辞典は要りませんから、替わりに歴史辞典と騎士道辞典、美術史や音楽史の辞典も入れましょう。
おお、我ながら好企画。
こういう電子辞書ができたらすぐに予約します。
Thu.
01.25.2007
支払いはフランで
『ふらんす』の4月号などフランス語学習のためのアドバイスが書かれたものを読むと、こういう話題が度々出てきます。
「電子辞書は大変便利ですが、紙の辞書も使うようにしましょう。紙の辞書では調べた単語の前後を眺めることができ、いくつかの単語を関連づけて覚えるのに有効です」
そうそう、そうだと思います。
目的の単語がさっと出てくる電子辞書は、なんだかせっかく調べた単語が再びさっと忘却の彼方へ去っていくような気がします。電子辞書ばかりではなく私の記憶力にも原因はあるかと思いますが。
それで、ちょっとニュースや本を読む時には手軽な電子辞書を使い、机に向かって問題集を広げるような「お勉強」の時には紙の辞書を引くように心がけていました......が。しかし。
今や電子辞書一辺倒です。
だって便利なんですもの。こうして文明の発展により人間は堕落してゆくのです。
でも決して紙の辞書を軽んじているわけではありません。
愛用の和仏辞典はただ1冊。旺文社の『ロワイヤル仏和中辞典』です。『プチ』や『ポッシュ』ではなく、で〜んと大きい辞書です。
フランス語の勉強を始めるにあたり、最初に買ったこの辞書をずっと使い続けています。なにしろやる気に満ち満ちていたものですから、初学者向けの辞書ではすぐに物足りなくなるに違いない、大は小を兼ねるのだ、と張り切って購入しました。
実際、持て余し気味だったのはほんの僅かな間で、その後はもう相棒と呼びたいほど大活躍してくれました。おまけに付いているフランス史年表まで読みました。
ただし、私が持っているのは第1版なのです。
もともと本をとても大切にする質なので、使用した年月の割にはきれいです。でも最新の単語は載っていませんし、なにより通貨がフランです。今の辞書はみんなユーロになっています。
ロワイヤルはなかなか改版されなくて、しょうがないから他の辞書に替えようか、いやいやロワイヤル以上の辞書はないし......とぐずぐずしていました。ですから第2版が出た時は本当に嬉しかったです。今風にCD-ROMも付いているしバニラ色の函もきれいだし、さあ今すぐ買おう! と手に取りました。
ところがふと目に入った「Win専用」の文字。
Win専用......Win専用ってなぁに?(小首を傾げて)......え〜〜〜〜ッ!
あの瞬間のショックは忘れられません。こういうものってハイブリッド版ではないのですか。いや、よく知りませんけれども。ちょっと待ってください、そんなのってないじゃありませんか。
もう大混乱ですよ。
結局、買いませんでした。
CD-ROMが付いている分ちょっとお値段が高いのです。あくまでも紙の辞書が目的だからと割り切るには、やっぱり高い。
Mac版をわざわざ出していただけるとは考えにくいですし、せめてCD-ROM無し版を作ってくだされば今度こそ即購入なのですよ。きっとそんな少数派の意見は叶いませんよね、はぁ(深いため息)。
こんなところでフランは今でも現役なのです。
「電子辞書は大変便利ですが、紙の辞書も使うようにしましょう。紙の辞書では調べた単語の前後を眺めることができ、いくつかの単語を関連づけて覚えるのに有効です」
そうそう、そうだと思います。
目的の単語がさっと出てくる電子辞書は、なんだかせっかく調べた単語が再びさっと忘却の彼方へ去っていくような気がします。電子辞書ばかりではなく私の記憶力にも原因はあるかと思いますが。
それで、ちょっとニュースや本を読む時には手軽な電子辞書を使い、机に向かって問題集を広げるような「お勉強」の時には紙の辞書を引くように心がけていました......が。しかし。
今や電子辞書一辺倒です。
だって便利なんですもの。こうして文明の発展により人間は堕落してゆくのです。
でも決して紙の辞書を軽んじているわけではありません。
愛用の和仏辞典はただ1冊。旺文社の『ロワイヤル仏和中辞典』です。『プチ』や『ポッシュ』ではなく、で〜んと大きい辞書です。
フランス語の勉強を始めるにあたり、最初に買ったこの辞書をずっと使い続けています。なにしろやる気に満ち満ちていたものですから、初学者向けの辞書ではすぐに物足りなくなるに違いない、大は小を兼ねるのだ、と張り切って購入しました。
実際、持て余し気味だったのはほんの僅かな間で、その後はもう相棒と呼びたいほど大活躍してくれました。おまけに付いているフランス史年表まで読みました。
ただし、私が持っているのは第1版なのです。
もともと本をとても大切にする質なので、使用した年月の割にはきれいです。でも最新の単語は載っていませんし、なにより通貨がフランです。今の辞書はみんなユーロになっています。
ロワイヤルはなかなか改版されなくて、しょうがないから他の辞書に替えようか、いやいやロワイヤル以上の辞書はないし......とぐずぐずしていました。ですから第2版が出た時は本当に嬉しかったです。今風にCD-ROMも付いているしバニラ色の函もきれいだし、さあ今すぐ買おう! と手に取りました。
ところがふと目に入った「Win専用」の文字。
Win専用......Win専用ってなぁに?(小首を傾げて)......え〜〜〜〜ッ!
あの瞬間のショックは忘れられません。こういうものってハイブリッド版ではないのですか。いや、よく知りませんけれども。ちょっと待ってください、そんなのってないじゃありませんか。
もう大混乱ですよ。
結局、買いませんでした。
CD-ROMが付いている分ちょっとお値段が高いのです。あくまでも紙の辞書が目的だからと割り切るには、やっぱり高い。
Mac版をわざわざ出していただけるとは考えにくいですし、せめてCD-ROM無し版を作ってくだされば今度こそ即購入なのですよ。きっとそんな少数派の意見は叶いませんよね、はぁ(深いため息)。
こんなところでフランは今でも現役なのです。
Wed.
01.24.2007
モーツァルトの手紙
「モーツァルト 堀江敏幸 ソレルス」とでかでかと書かれた本を目にしておきながら無視して立ち去ることなどどうしてできましょう。上手い帯を掛けたものです。まんまと釣り上げられてしまいましたよ。『神秘のモーツァルト』(フィリップ・ソレルス著 堀江敏幸訳 集英社)。
モーツァルトが出てくる小説ではなく、モーツァルトという人物を追う評伝......と云って良いでしょうか。単なる伝記とは違って、その場その場に居合わせるような感覚を味わいました。
3部構成の内前半2部を中心に、モーツァルトの手紙がたくさん引用されています。
これがなんともとんでもない。モーツァルトの手紙が現在まで残されていて、それに関する本も出ていることは知っていましたが、誰に何を書き送っていたかということはまるで知りませんでした。ですからあのモーツァルトが、あの大作曲家がこんなことを書いていたなんて! と青ざめる思いです。
とりわけ従妹に宛てた手紙が強烈です。ここへ書き写すのはどうにも憚られるのでもどかしいのですが、もしも書くなら冒頭に「尾籠な話で恐縮ですが」と添えなければならないでしょう。この本にはモーツァルトが書いた手紙ばかりで、従妹からの返事は載っていないせいで余計に気になります。彼女はあれらの手紙を楽しんだのでしょうか。私だったらきっと大慌てで引き出しの奥の奥にしまい込みます。
こんなCDがあったのを思い出しました。アーノンクール氏によるモーツァルトの初期交響曲集で、曲の合間に氏がお孫さんとモーツァルト父子の手紙を朗読しているものです。CD屋さんでBGMになっている時に居合わせまして、曲が終わったと思ったら突然べらべら喋り出したのに飛び上がるほど驚いた記憶があります。
結局買いませんでしたし、ドイツ語なので聞いても何が何やらさっぱり解らなかったのですが、俄然興味が湧いてきました。
あのすごい手紙を読んでいたのかなぁ。
Mon.
01.22.2007
ハレルヤ!
ペルゴレージのStabat Materが欲しいなと思ってCD屋さんに立ち寄り、ヘンデルのメサイアを買って出てきました。
違う! 全然違う!
まったくの衝動買いというわけではなく、買うつもりはしていたCDです。
1751年ロンドンでの演奏を再現した盤で、その時のヘンデルの意図通り高声部をソプラノではなくトレブルが担当しています。つまり女性が参加していません(パッケージに「男子だけのメサイア」と書いてあるのがちょっと可笑しい)。
合唱はオックスフォード大学ニューカレッジ聖歌隊。録音は2006年1月です。このところ20世紀の作曲家をシリーズで出していましたが、こんな名演も録っていたのですね。
ソリストの3少年がたいへん良いです。聖歌隊員としては珍しくライナーできちんと紹介されていたのも頷けます。そして合唱の質がとても良いです。元来ニューカレッジはクオリティの高い澄んだ歌声が持ち味です。このCDも期待を裏切らない素晴らしさです。
NAXOSなのですが、紙のケースが付いて特別感があります。取り出すといつものNAXOSとは違うジャケットでびっくりしました。こういうこともあるのですね。
この1751年版が出た昨年末は、ちょっとした「メサイア」ラッシュでした。ヤーコプス盤と1742年ダブリン初演版が競うように並んでいて、どちらも素晴らしいとの評を耳にしています。特に初演版は興味があります。何が違うのでしょう。
違う! 全然違う!
まったくの衝動買いというわけではなく、買うつもりはしていたCDです。1751年ロンドンでの演奏を再現した盤で、その時のヘンデルの意図通り高声部をソプラノではなくトレブルが担当しています。つまり女性が参加していません(パッケージに「男子だけのメサイア」と書いてあるのがちょっと可笑しい)。
合唱はオックスフォード大学ニューカレッジ聖歌隊。録音は2006年1月です。このところ20世紀の作曲家をシリーズで出していましたが、こんな名演も録っていたのですね。
ソリストの3少年がたいへん良いです。聖歌隊員としては珍しくライナーできちんと紹介されていたのも頷けます。そして合唱の質がとても良いです。元来ニューカレッジはクオリティの高い澄んだ歌声が持ち味です。このCDも期待を裏切らない素晴らしさです。
NAXOSなのですが、紙のケースが付いて特別感があります。取り出すといつものNAXOSとは違うジャケットでびっくりしました。こういうこともあるのですね。
この1751年版が出た昨年末は、ちょっとした「メサイア」ラッシュでした。ヤーコプス盤と1742年ダブリン初演版が競うように並んでいて、どちらも素晴らしいとの評を耳にしています。特に初演版は興味があります。何が違うのでしょう。
Sun.
01.21.2007
活字の力
津原泰水さんがどんな作家なのかを一言で説明するのは難しいです。
怪奇小説家というのが一番近いのかもしれませんが、それすらほんの一面に過ぎません。
私が最も惹かれるのは、その濃密な文体です。
読んでいると、ページの上にずらずらと並んだ文字がそのまま躰にまとわりつき、耳の穴や眼球と瞼の隙間から内側に入り込んでくるような、そんな気分になります。
(説明してみると薄気味悪いものです)
近頃ではなにやら口当たりの良いと云いますか、骨も皮も筋も柔らかく噛み砕いた後のようなふにゃふにゃした小説ばかりが幅を利かせています。少々人気が出るとすぐさまドラマになり映画になりマンガになり......というのはある種の経済効果かもしれませんが、津原さんのご本のように「小説」であること、活字であることの必然性が感じられるものを、私は読みたいと願っています。
いえ、あの、ただ新しい本を読みましたというだけのお話です。(赤面)
『ピカルディの薔薇』(集英社)です。前作『蘆屋家の崩壊』(同)から......何年ぶりでしょう。待ち過ぎて待っていたことを忘れていました。猿渡さんと伯爵が帰ってきました。
豆腐好きという絆で結ばれた2人があちらこちらで出会う奇怪な出来事。起きる事はまさしく怪奇現象ですが、鳥肌が立つような恐ろしさは無く、紫色の靄に包まれたような不思議さが感じられます。
ついつい「あちら側」へと迷い出てしまう猿渡さん(彼を見ているといつも京極堂シリーズの関口さんを思い起こします)を、伯爵が際どいところでさりげなくこちらへ留めてくれるのですが、今作は伯爵不在のお話が多くてとてもはらはらしました。
怪しく美しい表題作もさることながら、島へ行くお話が怖かったです。あんな風に終わるなんて、今思い出しても......ひ〜〜〜。
初めて読んだ津原さんのご本は『妖都』(講談社)で、それ以前のコバルト文庫時代のことはまったく知りません。読んでいるのは『妖都』からの約10年ですが、作風の幅が広い方なので、中には疲れてしまって読み遂げられなかった作品もあります。猿渡・伯爵コンビが一番好きです。
まだ続くかな。続くといいな。
怪奇小説家というのが一番近いのかもしれませんが、それすらほんの一面に過ぎません。
私が最も惹かれるのは、その濃密な文体です。
読んでいると、ページの上にずらずらと並んだ文字がそのまま躰にまとわりつき、耳の穴や眼球と瞼の隙間から内側に入り込んでくるような、そんな気分になります。
(説明してみると薄気味悪いものです)
近頃ではなにやら口当たりの良いと云いますか、骨も皮も筋も柔らかく噛み砕いた後のようなふにゃふにゃした小説ばかりが幅を利かせています。少々人気が出るとすぐさまドラマになり映画になりマンガになり......というのはある種の経済効果かもしれませんが、津原さんのご本のように「小説」であること、活字であることの必然性が感じられるものを、私は読みたいと願っています。
いえ、あの、ただ新しい本を読みましたというだけのお話です。(赤面)『ピカルディの薔薇』(集英社)です。前作『蘆屋家の崩壊』(同)から......何年ぶりでしょう。待ち過ぎて待っていたことを忘れていました。猿渡さんと伯爵が帰ってきました。
豆腐好きという絆で結ばれた2人があちらこちらで出会う奇怪な出来事。起きる事はまさしく怪奇現象ですが、鳥肌が立つような恐ろしさは無く、紫色の靄に包まれたような不思議さが感じられます。
ついつい「あちら側」へと迷い出てしまう猿渡さん(彼を見ているといつも京極堂シリーズの関口さんを思い起こします)を、伯爵が際どいところでさりげなくこちらへ留めてくれるのですが、今作は伯爵不在のお話が多くてとてもはらはらしました。
怪しく美しい表題作もさることながら、島へ行くお話が怖かったです。あんな風に終わるなんて、今思い出しても......ひ〜〜〜。
初めて読んだ津原さんのご本は『妖都』(講談社)で、それ以前のコバルト文庫時代のことはまったく知りません。読んでいるのは『妖都』からの約10年ですが、作風の幅が広い方なので、中には疲れてしまって読み遂げられなかった作品もあります。猿渡・伯爵コンビが一番好きです。
まだ続くかな。続くといいな。
Fri.
01.19.2007
聞き分けて、使い分けて
昨日の猫の歌がmiau miauと鳴いていたので、フランス語の動物の鳴き声を調べてみることにしました。思いつくものをいくつか和仏辞典で引いたのです。
見つかったのは犬のouâ-ouâだけでした。ちょっと期待はずれです。
仏和や仏仏なら他にもあるかもしれませんが、見当がつけられません。犬も和仏にあったから判ったのであって、これを仏和で調べようとしてもまさかOで始まるとは思いませんもの。
ちゅんちゅん、ひひ〜ん、ぱお〜ん、などフランスの人々はどんな風に表現するのでしょう。
一方、こんな収穫がありましたよ。
がおー、と引いても出てこないけれど、ひょっとすると「鳴き声」のところにまとめて載っているかもしれないと思って調べたのです。
そうしたら鳴き声そのものはありませんでしたけれど、「鳴き声」という意味の単語が驚くほどたくさん並んでいました。
猫:miaulement
犬:aboiement
小犬:jappement(犬と小犬は別なのですよ)
馬:hennissement
牛:beuglement
豚・熊:grognement
羊・山羊:bêlement
これでもまだ一部に過ぎません。
フランス人はこれを使い分けているのですか。はぁ〜、大変そうです。
あ、それでは
J'ai entendu les beuglement.
と云えば、牛という単語を持ち出さなくても、相手に牛の一部隊の存在を伝えることができるのでしょうか。そう考えると便利なのかな。
こんなにたくさん種類があるのなら、気軽に動物園に行ったお話などできませんよ。アシカは? マントヒヒは? カバは? キリンは?......こんな調子でちっとも先へ進めないではありませんか!
言葉って面白いです。
見つかったのは犬のouâ-ouâだけでした。ちょっと期待はずれです。
仏和や仏仏なら他にもあるかもしれませんが、見当がつけられません。犬も和仏にあったから判ったのであって、これを仏和で調べようとしてもまさかOで始まるとは思いませんもの。
ちゅんちゅん、ひひ〜ん、ぱお〜ん、などフランスの人々はどんな風に表現するのでしょう。
一方、こんな収穫がありましたよ。
がおー、と引いても出てこないけれど、ひょっとすると「鳴き声」のところにまとめて載っているかもしれないと思って調べたのです。
そうしたら鳴き声そのものはありませんでしたけれど、「鳴き声」という意味の単語が驚くほどたくさん並んでいました。
猫:miaulement
犬:aboiement
小犬:jappement(犬と小犬は別なのですよ)
馬:hennissement
牛:beuglement
豚・熊:grognement
羊・山羊:bêlement
これでもまだ一部に過ぎません。
フランス人はこれを使い分けているのですか。はぁ〜、大変そうです。
あ、それでは
J'ai entendu les beuglement.
と云えば、牛という単語を持ち出さなくても、相手に牛の一部隊の存在を伝えることができるのでしょうか。そう考えると便利なのかな。
こんなにたくさん種類があるのなら、気軽に動物園に行ったお話などできませんよ。アシカは? マントヒヒは? カバは? キリンは?......こんな調子でちっとも先へ進めないではありませんか!
言葉って面白いです。