フェルメール・トリック
とても写実的に見えるフェルメールの絵は、本当は巧妙に作り込まれているのですよ、という種明かし(?)をその昔テレビで見たことがあります。教えて下さったのは森村泰昌さん。名画の中の人物に扮して絵に入ってしまう芸術家です。話は逸れますがあれは面白いですね。扮装したところだけを見ると必ずしも絵と瓜二つとは云えないのに、絵の中に入ると見事にその人物になりきってしまうのですもの。老若男女誰に扮してもですよ。
テレビではその森村さんがフェルメールの絵を再現していらっしゃいました。普段のように森村さんだけが変身して絵に入るのではなく、映画のセットのようにお部屋まるごと作るのです。そして、画家の視点がある場所にカメラを設置して撮影すると、名画そのままの写真が出来上がるという寸法です。
その過程で証明されたのは、フェルメールはさりげなく歪めて描いていたという秘密です。困ったことにその絵が何だったのかを正確に覚えていません。たぶん「絵画芸術」だったと思いますが......。床が白黒の市松模様で、それが「歪み」の動かぬ証拠になったのは間違いありません。その証明の仕方は、市松の床を用意して撮影したら絵とは違う結果になっちゃったというのではなく、カメラの位置(画家の視点)から見て絵とまったく同じになるように市松模様を作ったら、真四角を組み合わせた市松ではなかったというものでした。
そりゃもうびっくりしましたよ。机とかカーテンとかあんなに本物っぽいのに! 床が歪んでいるなんて! 云われなければ今でも知らないままだったでしょう。
そうそう、あれは確かNHKの「日曜美術館」でした。面白いから録っておけば良かったと思いながら見ていましたが、夜8時からのあの番組は既に当日朝の分の再放送なので、どうにもならなかったのでした。
*本日も画像はWikipediaよりお借りいたしました。
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