孤独の中で

中でも私が好きなのは、ケイト・バンクスさんが文章を担当された作品です。
『こぎつねはたびだつ』(ブロンズ新社)は子ギツネが親離れする日のお話です。もういいかな、まだよ、もういいかな、もうすこし、と繰り返される母ギツネとの会話は近づく別れの日を予感させ、とうとうやってきたその瞬間は、いともあっさりと親子を別れさせてしまいます。そこに悲しみや寂しさは無く、これから大自然の中で1匹でやっていかなければならない子ギツネの、しっかりとした眼差しと歩みが印象的です。

海辺の町で猫はおばあさんと幸せに暮らしていました。ところがおばあさんが亡くなり、猫は家の中の荷物もろともおばあさんの生まれ故郷である北の町へ送られてしまいます。ひとりぼっちになった猫は、おばあさんと暮らした “わが家” を目指して長い長い旅に出るのです。
北の町から海が見える南の家へはとても遠く、猫はどんどん汚れ痩せ細り、みすぼらしい野良猫になっていきます。それでも猫はおばあさんに愛された日々を欠片も疑うことなく、一心に歩を進めるのです。
どちらの絵本も厳しい状況を生きる動物たちのお話です。小ギツネは母親の庇護から孤独へと歩み出て、猫は信念を持って孤独な旅をします。ただしどちらも愛情の在処をちゃんと知っていて、それが一人でいることを可能にする強さとなっているのでしょう。
決して泣き言を云わない両者の姿勢に惹かれます。
copyright (c) ねむたい小ウサギ*un lapereau ensommeillé all rights reserved.
外国語ブログ 本ブログ 読書日記 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞
[PR] 英会話 生命保険 アルバイト FC2ブログ 専門学校
外国語ブログ 本ブログ 読書日記 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞
[PR] 英会話 生命保険 アルバイト FC2ブログ 専門学校